怪鳥のいる家の夢

住宅街の細い路地にいると、近くから甲高い鳴き声が聞こえる。見上げると隣家の屋根に、ハシビロコウのような姿の鳥がいる。黄色い大きなクチバシに黒い体で赤い脚の怪鳥だった。その鳴き声にあわせて、私が鳴きまねをすると、向こうもそれに応えるように鳴き返してくる。そうして鳴き交わしていると、古代の姿のその鳥と、心が通い合う気がする。そこへ近所の女性がやってきて、鳥は飛び去って行く。

近所の女性にハシビロコウのような鳥がいた屋根を指さして、どんな鳥だったか説明しようとすると、その人も指をさして、「あれのこと?」という。みればその家の二階のベランダに、ずんぐりした大きなぬいぐるみの怪鳥がおいてあって、もぞもぞ動いている。着ぐるみで誰かが中に入っているようだ。鳥も不思議だったけど、あの着ぐるみもおかしいと、二人で不思議がる。

私は近所の女性と一緒にその隣の家の庭へ入っていく。針葉樹や灌木で鬱蒼とした庭を抜けると、庭へじかへ降りられるよう掃き出しになっている大きな窓がすべて開いていて、L字型のグレイのソファの置かれたリビングがみえる。リビングの奥に階段3段分ほどの段差がつけてがあって、薄暗い空間に左側の窓から少しだけ光が入っている。そこがダイニングと書斎になっているようだった。

この家には私も知っている初老の男性が住んでいる。私はなぜかその男性ととても親しい間柄にある気がして、自然とリビングにあがりこみ、怪鳥のことか、着ぐるみのことか、何かの証拠を探している。すると一緒に来た女性が庭から私を呼び戻す。彼女が指さす方をみると、庭の暗い影のあたり、藪が茂ったところに、男性が倒れている。死んでいるように見えたが、近づいて体を起こすとまだ息がある。私はリビングへもどり電話を探して、警察へ電話する。

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